このあいだできたイタリアツリー。
新規マイナー国ツリーのせいでしょうかルート上に苦行戦車が一台もない、という恐ろしいほど開発が楽なツリーです。新規(いるのか?)が初めて進めるには今や一番いいツリーかもしれません。

平均よりかなり強いと言われる戦車も多く、たとえばtier6のP.43bis
装甲も砲威力も同tierの中戦車内では最高レベル。見た目の機動力もT34/85くらいにはあり、スペックだけ見ると相当の強戦車に思えます。
いや、実際乗っても相対的には強戦車には違いないのですが、しかし期待したほどではありません。

その理由はメジャーなスペックではわからないいくつかの弱点があるからです。

一つは、弾速です。
この戦車、弾がめちゃくちゃ遅くてやや山なりに飛びます。
おかげで中距離以上の動目標にあてるのがめちゃくちゃ難しいのです。
機動してやや距離を取って射撃する事が多い中戦車にとってこれは結構しんどいときがあります。

もう一つは履帯の接地抵抗です。
隠しパラメータと言われてる奴ですが、これが非常に悪く、舗装道路以外での機動力が同tier内最低レベルに落ち込んでしまうし、坂道での減速がひどく、要するに中戦車として欲しいと思う機動力に一歩足りないのです。

これらはスペックではなかなかわからず、自分で乗ってみないとわからない要素なのですが、そのおかげでこの戦車はOPかも…と思えるような字面のスペックを持っていながら実は並のちょっと強い戦車にすぎない程度に収まってしまっています。

このように、ぱっと見の性能だけでは測れない戦車の特徴はそれぞれにあって、これって実際自分で使ってみないとわからない点なのです。
たとえば「アメリカ戦車はスペックはそれほどでもないけど使いやすい」と言われるのは、アメリカ戦車はこれらの各種パラメータが絶妙にバランスされていて一見してたいした事ないスペックでも総合的には他の同格戦車に見劣りしないような戦車がルート上に多数ある事が理由です。特にMTルートはそうでパーシングやM4A3E8などはスペックはたいした事ありませんが、実際使ってみると非常に使いやすい戦車だったりします。

そして、これらのあまり目立たないパラメータがほんのちょっと変わるだけで、戦車の性能は大きく変化します。

たとえば性能改変後使いづらい苦行レベルになったと言われるSU-101。
旋回性能が悪いためスピードは出ても曲がれず、装甲は中途半端であまりはじけず、砲の俯角3度は射撃ポジションをシビアに選ぶ…と絶妙な使いづらさを発揮している戦車なのですが、たとえばこの戦車の俯角が3度から7度くらいになるだけで、一気に強戦車寄りの戦車に変貌するはずなのです。
俯角が7度になれば、射撃ポジションの自由度が上がるのはもちろんなのですが、それだけではありません。
この戦車の装甲は戦闘室が一番硬いのですが、それでもせいぜい240mm~270mm相当でやや力不足。
ところが俯角が7度に増せば戦闘室を斜めにハルダウンする事が可能になるため見かけの装甲を増す形での射撃が可能になるのです。もちろん車体を晒す確率もぐっと減りますから防御力は格段にアップします。
つまり俯角がちょっと増すだけで、実質的な攻撃力も防御力も大きく増す事になるのです。
俯角をちょっと増すだけで、です。(3度→7度はちょっとじゃないだろう…というのはさておき)

このように、一見目立つ装甲や貫通、単発などではない数値でも戦車の性能は大きく変わってきます。
そしてそれは各人のプレースタイルとも大きくかかわってきていて、一般に強いと言われる戦車が自分には合わなかったり、その逆であまり強いと言われない戦車が自分にはすごく使いやすかったりするのは、まさにこのあまり目立たない特性が自分のプレースタイルにあっているかどうかが結構影響してたりします。

という事で、戦車の性能などを語るときは、目立たないスペックにも注意を払う必要がある…んですが、実際のとこそれらのバランスは使ってみないとわかりません。意外な使いづらさなども自分で使ってみて実感できるものです。敵を知るためにもできるだけ幅広い国やツリーを並行して進める事が重要だと言われるのはまさにそれがあるからなのです。
…というか、特定のtierや戦車ばかり使ってるのは単純につまらないだろ、と個人的には思うんですが、まぁそれも人それぞれですよね。